スタッフ紹介
検査技師 | 5名 |
業務内容
検査は大きく分けると、患者様の血液や細胞、組織・細胞から体の状態を客観的に調べる「検体検査部門」と患者様の身体に直接接し、得られた検査情報を解析して診断をおこなう「生理部門」とに分かれます。
当院検査科は、あらゆる検査に対して、患者様に対して精度の高い、また信頼出来る検査情報を提供することを目指しています。
一般検査
尿検査
- 定性検査:尿は血液が腎臓に運ばれ、体の中にある不要物と余分な水分を一緒に尿として排泄されます。腎臓や体のどこかに異常があると、尿に成分、量等に影響が出てきます。
- 沈渣:尿を遠心機にかけて、その沈殿物を観察して調べます。腎臓、尿路泌尿器の病気の診断に重要な検査です。
便潜血検査
糞便内に含まれる血液(ヒトヘモグロビン)の有無を調べる検査で、大腸癌スクリーニング検査の一つです。
体腔検査
- 髄液検査:脳や脊髄は髄液で満たされた空間で囲まれ、頭蓋骨や脊椎骨によって保護されています。脳や脊椎に異常がある場合隋液検査を行い、感染症・腫瘍・出血の有無を調べます。
- 関節液検査:関節液は骨膜から分泌され関節の滑らかな動きを助けています。炎症が強くなると、関節液が過剰に溜ります。その原因を調べるための検査です。
- 胸水・腹水検査:胸腔・腹腔に貯留する液体で、炎症・循環障害・悪性腫瘍など、体腔液貯留の原因を調べます。
血液・凝固検査
血液検査
専用の機械で赤血球・白血球・血小板等を測定し貧血や炎症、感染症等を判断します。
凝固検査
出血傾向又は血液障害を示す患者様に対しての原因検索のための検査です。先天性の凝固因子欠乏症の検索、全身の血管内で無秩序に血液凝固が起こり血栓ができる病気の診断、治療のモニタリングに有用です。
生化学・免疫検査
生化学
血液中に含まれる酵素、脂質、蛋白質、糖質など様々な成分を分析することで、病気の診断、治療判定等に利用されます。
- 肝機能検査:肝臓は多くの細胞からなる体内最大の臓器であります。栄養素の代謝機能、有害物質の解毒作用など健康状態を維持するためにも重要な役割を担っています。
肝臓は血管の通り道が有り、細胞が血管の通り道に接しているために、肝臓に異常が起こると肝臓内の物質(酵素等)が血液中に漏れ出します。また、肝臓の機能が低下してしまうために、肝臓で作られる物質(蛋白質等)は少なくなります。 - 腎機能検査:腎臓は体内で出来た老廃物(尿素窒素、尿酸、クレアチニン等)を濾過して尿として排泄する働きを行っており、正常に尿が産生されているかを調べる検査です。腎機能が低下すると血液が普通に濾過されず老廃物が血液中に残ってしまいます。
- 脂質検査:脂質異常症を調べる検査です。脂質異常症とは検査項目のHDLコレステロール(善玉コレステロール)、TG(中性脂肪)が基準値から外れている状態のことで、放置すると血管の動脈硬化が進行し心筋梗塞や脳梗塞等の合併症があげられます。
- 糖質検査:血糖値を測定し糖尿病等の糖代謝異常が疑われる場合や、経過観察の目的でおこなわれます。
免疫
- 感染症検査:当院では、梅毒、B型肝炎、C型肝炎の検査を実施しています。
- 腫瘍マーカー:腫瘍マーカーとは癌細胞によって作り出される特殊な物質で、癌の診断や治療後の経過観察、再発や転移の発見に測定実施されます。
- 薬物検査:当院では多種の血中濃度の測定が可能であります。患者様一人一人に対し、薬の効果や副作用を詳細の把握し、有効な血中濃度を調整できる医療体制を取り入れています。
細菌検査
感染症の原因菌を明らかにするために、喀痰・尿・便・褥瘡等から細菌を同定し、適した抗菌を探します。他に、下痢等の原因となるノロウイルスやCD毒素、冬場集団発生するインフルエンザの検査をおこなっています。
生理検査
- 心電図:心房細動等の心臓の不整脈や心臓の状態を調べます。
- 肺機能検査:肺活量や一秒率から、喘息やCOPD(閉塞性肺疾患)等がわかります。
- 血圧脈波検査(PWV/ABI):血管の動脈硬化の程度がわかります。また、血管年齢も推測できます。
- 超音波検査:腹部・心臓・頸動脈・甲状腺・下肢動静脈等を超音波で検査し、診断の手助けとなります。
- 脳波:安静時・睡眠時の脳波を測定し、閃光賦活試験や過呼吸賦活試験等を施行し、てんかんや異常脳波を調べます。
- 睡眠時無呼吸検査:睡眠中の呼吸状態と酸素飽和度を測定し、睡眠時無呼吸症候群を調べます。
- 神経伝導検査:手足にしびれ・筋力低下等が有る時に神経の障害の有無を調べ、手根管症候群やCIDP(慢性炎症性脱髄性多発ニューロパチー)等がわかります。